審美
「審美機能」とは、他の「咀嚼機能」や「会話・構音機能」と別次元の話ではありません。
人が目で見て、美しいと感じるお口の中の「状態」は、「咀嚼機能」や「会話・構音機能」とバランスよく、密接に関わった上に「成立」しています。
「機能的」に「理」にかなった「健康的」な状態であるからこそ、長く「安定」し「審美的」にも美しいと見えるのです。
「前歯」の「健康」や「安定」は、「奥歯」の「健康」や「安定」に「依存」していると言っても過言ではありません。
「奥歯」の「安定」は問題ないとしても、「前歯」が「歯周病的」、「虫歯的」、そして、「外傷性咬合的」な「問題」を抱えていないこと、あるいは、「問題」を「解決」することが「治療」の前提条件です。
「地面」が傾き、「地盤」が緩い所に建っている「家」に「金のシャチホコ」付の豪華な「屋根瓦」を葺くようなものを「イメージ」できるでしょうか。
「屋根」を「葺いた」時は、美しいのですが、長く「持たない」ことは想像できると思います。
「歯並び」が気になったり、「歯の色」や「歯の形」や「目立つ治療痕」などの「歯」に関する悩みや、「歯茎の色」や「歯茎が目立つ」ガミースマイルのような「歯茎」の問題など、「患者さん」の「要望」に応える「治療法」や「技術」は、現在では様々な「アプローチ」や「治療法」が用意されています。
「歯」の表面の「質感」や「色調」のグラディエーションなどによって「若々しく」見える「歯」にすることもできます。
ただ、大切なことは、このような一般的に言われる「審美的」な「治療」は、きちんとした「口腔機能」や「再発率」の観点からも、充分に「長期的」に「安定」し、他の「咀嚼機能」や「会話・構音機能」などと「調和」し「一体」となったものでないと「長続き」もせず、「治療」によって「歯」の寿命が短くなるなどでは、「治療」自体の「意味」もありません。
「審美的」な「解決」と引き換えに「歯」の「健康」や「機能」を損なってはいけません。
「審美治療」が「元」で、「歯」を失っては、元も子もありません。
当院で、わざわざ「審美機能」という言葉を使っている意味の一つは、たとえ「審美的」な「要素」であっても、他の「咀嚼機能」や「会話・構音機能」と同様に、「長期」に渡って「安定」し、「健康的」であり、「取り戻し」たり「改善」した「口腔機能」を、生涯を通して「維持」できなければ意味がないと考えるからです。
繰り返しになりますが、「健康」であって、きちんと「機能」してこその「審美治療」なのです。
そもそも、「咀嚼機能」や「会話・構音機能」などの、「歯」が持っている「本来」の「健康的」な「機能」を「回復」させる「根治療法」によって、「副次的」に「審美的」な「要素」も「改善」されていきます。
「健康的」で「機能的」なお口の中は、「一口腔単位」で見ても美しく見えます。
何故なら、「歯」を失う「要素」を限りなく取り除いていくことによって、「審美機能」も自然と「改善」していくからです。
先ほども説明したように、「口元」や「歯」を美しく見せるためのいくらかの「法則」がありますので、もし「審美機能」以上の「美しさ」を求めるならば、「追加的」な「ブラッシュアップ」としての「審美的」な「治療」を考えればいいのです。
ただし、その場合も「審美機能」の「原則」から外れないことが重要です。
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