欧米の先進国の平均に比べて、日本人の高齢者のお口の中に残っている歯の数(残存歯数)が明らかに少ないという現実があります。
日本の保険制度は、他の先進国に比べて簡単に治療を比較的安価な治療費負担で受けることができるといういい側面もありますが、最終的なお口の中の健康の質は欧米の先進国と比較しても入れ歯になる確率が高い等という明らかに残念な状態であることが色んなデータで示されています。
日本の保険制度は、病気が治ったのかそうでないのかを問題にしていません。あくまでも、どのような処置を行なったかに対して治療費が歯医者に支払われます。このような支払い制度であるため、患者さんの訴えを中心に痛みや噛みにくいといった問題を取り敢えず解決するというような対症療法に終始したものが主体になっており、結果的に再治療率が高くなっています。
成果主義のように治療結果に対して、医療報酬が支給されるわけではなく、何をどんだけやったかに対して診療報酬が決められますので、できるだけ多くの患者さんにどれだけの治療をやったかによって出来高が変わります。
言い換えれば、質より量が大切になってしまうリスクがこの保険制度は抱えています。
治療を繰り返す事態は、歯を失う原因である虫歯や歯周病の進行が止まっていないことの証でもあります。
言い換えれば、再発や再治療の繰り返しが無ければ、歯を失う原因である虫歯や歯周病の進行がちゃんと止まっていることを表しています。本来、歯科医療は患者さんの口の中の健康を実現するためにあるはずですが、治療は受けられるものの、結果がなかなか伴っていないという実情があります。
虫歯や歯周病の進行を止めるための根治的な原因除去治療が歯を救う唯一の治療となります。
咀嚼などの口腔機能は、最終的には残っている全ての歯の総力戦となりますので、患者さんが気になっている歯だけでなく、他の残っている歯の状態を含めて、お口の中全体を長期的な視野に立った上での専門的な診断と治療方針が重要になります。
歯医者の使命は、今残っている歯を如何に回復させ、他の歯と協調して治療の繰り返しがないよう、歯を抜くことが無いよう総力を上げて守っていくことだと思っています。
















